Google短縮URL「goo.gl」が完全終了へ|36億リンクが404エラーになる日とSEOへの影響2025
Googleの短縮URLサービス「goo.gl」が、2025年8月25日に大部分のリンクが404エラーを返すようになることが明らかになりました。Majesticの調査によると、現在36億のgoo.glリンクが存在しており、歴史的には360億ものリンクが作成されてきました。この大規模なサービス終了が、インターネット全体にどのような影響を与えるのか解説します。
goo.glサービス終了の詳細スケジュール
Googleは段階的にgoo.glサービスを終了させる計画を発表しています:
日付 | 実施内容 | 影響 |
---|---|---|
2019年 | 新規リンク作成を停止 | 新しいgoo.glリンクの作成不可 |
2024年8月23日 | 警告ページの表示開始 | リンクアクセス時に中間ページが表示 |
2025年8月25日 | リンクの無効化 | 大部分のリンクが404エラーを返す |
重要な方針変更:アクティブなリンクは継続
2025年8月1日、Googleは当初の計画を修正し、以下の重要な変更を発表しました:
- 最近のアクティビティがあるリンクは引き続き機能する
- 「2024年後半にアクティビティがない」リンクのみが無効化される
- 個別のリンクごとに継続可否が判断される
この変更により、完全な「リンク大量死」は回避される見込みですが、それでも多くのリンクが影響を受けることは確実です。
36億リンクの規模と影響範囲
影響を受ける可能性が高い分野
分野 | 影響度 | 主な懸念事項 |
---|---|---|
ソーシャルメディア | 非常に高い | 過去の投稿内のリンクが機能しなくなる |
学術論文・研究資料 | 高い | 引用リンクの破損 |
企業のマーケティング資料 | 中程度 | 印刷物やPDF内のリンク切れ |
ニュース記事 | 中程度 | 過去記事内の参照リンク切れ |
Glenn Gabe氏のコメントにあるように、「たった36億のgoo.glリンクしかない…8月25日は非常に興味深い日になるだろう」という皮肉めいた発言が、この影響の大きさを物語っています。
SEOへの具体的な影響と対策
1. リンクエクイティの喪失
goo.glリンクを通じて獲得していたリンクエクイティ(リンクジュース)が失われる可能性があります。特に以下のケースでは注意が必要です:
- ソーシャルシグナルとして機能していたリンク
- 高権威サイトからのリダイレクトリンク
- ブランド認知に貢献していたリンク
2. ユーザーエクスペリエンスの悪化
404エラーの増加により、以下の問題が発生します:
- サイトの信頼性低下
- 直帰率の上昇
- コンバージョン率の低下
3. 中間ページによる問題
2024年8月23日から表示される警告ページは、以下の技術的問題を引き起こす可能性があります:
- 既存の302リダイレクトとの干渉
- 埋め込みソーシャルメタデータの表示不具合
- トラッキングシステムの誤動作
今すぐ実施すべき対策
1. リンクの確認と移行
- リンクの特定
- Google Search Consoleで被リンクを確認
- サイト内のgoo.glリンクを検索
- マーケティング資料の総点検
- アクティビティの確認
- 各リンクにアクセスして警告ページの有無を確認
- 警告なしでリダイレクトされる場合は継続利用可能
- 代替URLへの更新
- 重要なリンクは直接URLに変更
- 新しい短縮URLサービスへの移行検討
2. 推奨される代替短縮URLサービス
サービス名 | 特徴 | 料金 |
---|---|---|
Bitly | 詳細な分析機能、カスタムドメイン対応 | 無料〜有料プラン |
TinyURL | シンプルで使いやすい、永続的なリンク | 無料 |
Rebrandly | ブランディング機能充実、API提供 | 無料〜有料プラン |
自社ドメイン短縮 | 完全なコントロール、ブランド強化 | 実装コスト |
長期的な教訓とベストプラクティス
1. サードパーティサービスへの依存リスク
goo.glの終了は、外部サービスに依存することのリスクを改めて浮き彫りにしました。今後は以下の点に注意すべきです:
- 重要なリンクは自社ドメインで管理
- 複数のサービスにリスク分散
- 定期的なリンクチェックの実施
2. リンク管理の重要性
- リンクの一元管理システムの構築
- リダイレクトマップの作成と維持
- 定期的なリンク監査の実施
まとめ:8月25日に向けての準備
Google goo.glの終了は、インターネット史上最大規模のリンク切れイベントとなる可能性があります。しかし、Googleが方針を修正し、アクティブなリンクを継続させることで、完全な混乱は回避される見込みです。
それでも、以下の行動を今すぐ実施することを強く推奨します:
- 自社に関連するgoo.glリンクの洗い出し
- 各リンクのアクティビティ状況の確認
- 重要なリンクの代替URL準備
- ユーザーへの事前告知(必要に応じて)
- 404エラー監視体制の強化
36億のリンクが影響を受ける可能性がある今回の出来事は、デジタル資産の永続性について改めて考える機会となるでしょう。早期の対策により、SEOへの悪影響を最小限に抑えることが可能です。
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