「Claudeに一度教えるだけで、毎回その恩恵を受けられる」
これがClaude Skillsの本質だ。毎回同じ説明を繰り返す必要がなくなり、あなたの専門知識やワークフローをClaudeに完全に理解させることができる。
エンジニアのYusuke Endo(@ysk_en)氏が公開した「ClaudeのためのSkills構築の完全ガイド(非公式日本語訳版)」が、X(Twitter)で大きな反響を呼んでいる。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 表示回数 | 48万回以上 |
| ブックマーク | 4,704件 |
| いいね | 2,559件 |
| リポスト | 241件 |
この記事では、この神資料の内容を体系的に解説する。Skillsとは何か、どう構築するか、そしてよくある問題の解決法まで、すべてをカバーする。
Claude Skillsとは何か
Skillsとは、特定のタスクやワークフローを扱う方法をClaudeに教えるためにパッケージ化された一連の指示だ。
従来のAI利用では、毎回同じ説明を繰り返す必要があった:
- 「私のコーディングスタイルはこうで…」
- 「このプロジェクトのルールはこうで…」
- 「出力形式はこのフォーマットで…」
Skillsを使えば、一度Claudeに教えるだけで、毎回その恩恵を受けられる。
Skillsが威力を発揮するシーン
| ユースケース | 具体例 |
|---|---|
| 仕様からのデザイン生成 | フロントエンドデザインの自動生成 |
| 一貫した方法論でのリサーチ | 競合分析、市場調査 |
| スタイルガイドに従った文書作成 | チーム標準のドキュメント |
| 複数ステップのプロセス調整 | CI/CDパイプライン、レビュープロセス |
Skillの基本構造
Skillはフォルダーとして構成される。必須なのはSKILL.mdファイルのみだ。
my-skill/ ├── SKILL.md # 必須:YAMLフロントマター+指示 ├── scripts/ # 任意:実行可能コード ├── references/ # 任意:参照ドキュメント └── assets/ # 任意:テンプレート、フォント、アイコン
SKILL.mdの構造
SKILL.mdは、YAMLフロントマターとMarkdown本文で構成される:
---
name: my-cool-skill
description: プロジェクトスプリント計画を支援するスキル。
「スプリントを計画して」「タスクを作成して」と
言われたときに使用。
---
# スプリント計画スキル
## 使用方法
1. 現在のプロジェクト状況を取得
2. チームのキャパシティを分析
3. タスクの優先順位を提案
4. タスクを作成
三層のプログレッシブディスクロージャー
Skillsの設計思想で最も重要なのが「プログレッシブディスクロージャー」だ。必要なときに必要な情報だけを読み込む。
| 層 | 内容 | 読み込みタイミング |
|---|---|---|
| 第一層 | YAMLフロントマター | 常にシステムプロンプトに読み込み |
| 第二層 | SKILL.md本文 | Claudeがスキルが関連すると判断したとき |
| 第三層 | リンクされたファイル | 必要に応じてClaudeがナビゲート |
この設計により、専門的な知識を維持しながらトークンの使用を最小限に抑えられる。
3つの主要ユースケースカテゴリ
Anthropicの観察によると、Skillsには3つの主要なカテゴリがある。
カテゴリ1:ドキュメントと資産の作成
ドキュメント、プレゼンテーション、デザイン、コードなど、一貫性のある高品質な出力を作成する。
実例:
- フロントエンドデザインスキル
- docx、pptx、xlsx生成スキル
- コードレビュースキル
カテゴリ2:リサーチとアナリシス
情報収集、分析、レポート作成を体系的に行う。
実例:
- 競合分析スキル
- 市場調査スキル
- データ分析スキル
カテゴリ3:MCP統合ワークフロー
MCPサーバーと連携して、外部サービスとの複雑なワークフローを実現する。
実例:
- Linear/Asana/Notionとの連携
- GitHub/GitLabとの統合
- Slack/Discordとの連携
Skills + MCPの相乗効果
MCPサーバーを持っている場合、Skillsはその上に「知識の層」を追加する。
キッチンのアナロジー
ガイドでは、この関係を「キッチン」に例えている:
- MCP = プロのキッチン:ツール、材料、設備へのアクセス
- Skills = レシピ:価値のあるものを作成するためのステップバイステップの指示
一緒に使うことで、ユーザーが全てのステップを理解しなくても、複雑なタスクを達成できる。
Skillsがない場合 vs ある場合
| Skillsなし |
|---|
|
| Skillsあり |
|---|
|
よくあるトラブルと解決法
ガイドでは、Skill構築時によくある問題とその解決法が詳しく説明されている。
1. スキルがアップロードされない
エラー:「アップロードされたフォルダーにSKILL.mdが見つかりませんでした」
原因:ファイル名が正確にSKILL.mdではない(大文字小文字を区別)
解決策:
# 確認方法 ls -la | grep -i skill # SKILL.md が表示されるべき(skill.mdではダメ)
2. スキルがトリガーされない
症状:スキルが自動的に読み込まれない
チェックリスト:
- 説明があまりにも一般的ではないか?(「プロジェクトを手伝う」では機能しない)
- ユーザーが実際に言うトリガーフレーズを含んでいるか?
- 関連するファイルタイプに言及しているか?
デバッグ方法:
Claudeに聞いてみる: 「[スキル名]スキルはいつ使用しますか?」 → Claudeが説明を引用する → 欠けている部分に基づいて調整
3. スキルが頻繁にトリガーされすぎる
症状:無関係なクエリに対してスキルが読み込まれる
解決策1:ネガティブトリガーを追加
description: CSVファイルの高度なデータ分析。
統計モデル、回帰、クラスタリングに使用。
単純なデータ探索には使用しないでください
(代わりにdata-vizスキルを使用)。
解決策2:より具体的にする
# あまりにも広い description: 文書を処理します # より具体的 description: 契約レビューのためにPDF法的文書を処理します
4. 指示が守られていない
原因と対策:
| 原因 | 対策 |
|---|---|
| 指示が冗長すぎる | 簡潔に、箇条書きを使用 |
| 重要な指示が埋もれている | 最上部に配置、## 重要の見出し使用 |
| 曖昧な言語 | 具体的なチェックリストを提供 |
良い例:
# 悪い 物事を適切に検証することを確認してください # 良い 重要: create_projectを呼び出す前に確認: - プロジェクト名が空でないこと - 少なくとも1人のチームメンバーが割り当てられていること - 開始日が過去でないこと
コアデザイン原則
ガイドでは、効果的なSkill設計のための3つの原則が示されている。
1. プログレッシブディスクロージャー
必要なときに必要な情報だけを読み込む。SKILL.mdは5,000語未満に保ち、詳細はreferences/に分離する。
2. コンポーザビリティ
Claudeは複数のスキルを同時に読み込める。あなたのスキルは他のスキルと一緒にうまく機能する必要がある。
3. ポータビリティ
スキルはClaude.ai、Claude Code、APIで同じように機能する。一度作成すれば、すべてのプラットフォームで修正なしに動作。
公式リソースと参考文献
ガイドでは、以下の公式リソースが紹介されている。
Anthropic公式ドキュメント
公式ブログ記事
サンプルスキル
- GitHub: anthropics/skills – Anthropic公式のスキル集
まとめ:Skill構築の第一歩
Yusuke Endo氏が翻訳したこのガイドは、Claude Skillsを構築するための決定版リソースだ。
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| Skillsとは | Claudeにワークフローを教えるパッケージ化された指示 |
| 必須ファイル | SKILL.md(YAMLフロントマター+指示) |
| 設計原則 | プログレッシブディスクロージャー、コンポーザビリティ、ポータビリティ |
| MCP連携 | MCPが「キッチン」、Skillsが「レシピ」 |
| 構築時間 | スキルクリエーターで15-30分 |
オリジナルのガイドは英語だが、Yusuke Endo氏の日本語訳により、日本の開発者もこの知識にアクセスできるようになった。
Figma Slides版でPDFやスライド形式でも閲覧可能だ。実装の際は、必ずオリジナル版も確認してほしい。
今日から始めよう。SKILL.mdを作成し、あなたの専門知識をClaudeに教える。一度教えるだけで、毎回その恩恵を受けられる。それがSkillsの力だ。

コメント