【完全ガイド】Vibe Code Camp|世界最高のAIコーダー17人が8時間で語った開発革命

Everyが開催した8時間マラソンライブストリーム「Vibe Code Camp」が、AI開発コミュニティで大きな話題を呼んでいる。

世界最高峰の「Vibe Coder」たち17人が、Claude Code、Opus 4.5、Codex、Figma、Notionなどを使った実際の開発ワークフローをライブでデモンストレーション。非技術者が30個のエージェントを自律運用する方法から、24時間365日稼働するAIエージェントの構築まで、実践的なノウハウが惜しみなく公開された。

本記事では、このVibe Code Campの全貌と、各セッションから得られる重要な学びを徹底解説する。

Vibe Code Camp 概要
目次

Vibe Code Campとは

Vibe Code Campは、AIメディア「Every」が主催した8時間のマラソン配信イベントだ。

項目 内容
主催 Every(every.to)
形式 8時間マラソン ライブストリーム
登壇者 17人のトップVibe Coder
使用ツール Claude Code、Opus 4.5、Codex、GPT-5.2、Figma、Notion等
公開資料 完全トランスクリプト(GitHub公開)

特筆すべきは、完全なトランスクリプトがGitHubで公開されている点だ。このファイルはAIエージェント向けの指示も含まれており、そのままClaudeやChatGPTに投入して質問できる設計になっている。

Everyとは何か

Dan Shipperが率いるEveryは、AI時代の最前線に立つためのワンストップサービスだ。「Ideas(アイデア)」「Apps(アプリ)」「Training(トレーニング)」の3つの柱で構成される。

  • Ideas:毎日のニュースレターで新モデル・新製品のハンズオンレビューを配信
  • Apps:Quora(AIメールアシスタント)、Monologue(スマート音声入力)、Spiral(AIゴーストライター)、Sparkle(AIファイル整理)を提供
  • Training:今回のVibe Code Campのようなキャンプやコースを開催

リソースへのアクセス

  • YouTube動画8時間フル配信
  • GitHubリポジトリEveryInc/vibe-code-camp
  • トランスクリプト取得curl -O https://raw.githubusercontent.com/EveryInc/vibe-code-camp/main/vibe-code-camp-transcript-annotated.txt
登壇者一覧

全17セッションの完全ガイド

8時間にわたるセッションを、時間順に解説する。各登壇者の具体的な発言とワークフローを詳細に紹介する。

第1部:基盤とマインドセット(0:00〜2:00)

時間 登壇者 テーマ
0:00:00 Dan Shipper(Every CEO) Proof:エージェントネイティブなMarkdownエディタ
0:31:23 Ben Tossell 非技術者が30個のエージェントを自律運用
0:59:56 Ashe Magalhaes 人生全体を知るパーソナルAIスイートの構築
1:30:04 Ryan Carson 無限ループエージェント:Ralph Wiggum

Dan Shipper:Proofとエージェントネイティブ設計

Every CEOのDan Shipperは、自ら開発した「Proof」というエージェントネイティブMarkdownエディタをデモンストレーション。

「これは2週間前に始めて、ミーティングの合間に開発した。エンジニア3人で6ヶ月かかるプロジェクトを、私は全くコードを理解せずにVibe Codingで完成させた。クレイジーな時代だ」

— Dan Shipper

Proofの特徴は以下の通り:

  • 人間/AI識別機能:ドキュメント内のどの部分が人間が書いたか、AIが書いたかを視覚的に表示(緑=人間、紫=AI)
  • エージェントプレゼンス:外部エージェント(Claude Code、Codex)がドキュメントに接続し、リアルタイムで編集
  • スタイルガイドレビュー:組み込みエージェントがEveryのスタイルガイドに沿って自動校正

エージェントネイティブの原則として、Dan Shipperは2つの概念を強調した:

  1. Parity(パリティ):ユーザーがUIでできることは、エージェントもできるべき
  2. Granularity(粒度):エージェントのツールは機能より小さく、新しい組み合わせを可能に

例えば、「全コメントをクリア」機能は明示的に実装されていないが、エージェントに「@proof コメントを全部消して」と頼むだけで実行される。

Ben Tossell:非技術者のセッション共有術

Ben Tossell(Ben’s Bites、元MakerPad創業者)は、「私はコードを書けない。試したけど無理だった」と明言しながら、驚異的なプロダクトを次々と構築している。

「Vibe Codingは悪い意味で使われがちだ。まるで『偽物』かのように。でも私がやっているのは、エージェントに何をさせたいかを考えること。コードは書けないが、エージェントをどう導くかは分かる」

— Ben Tossell

Benが披露した独自ツール:

  • Session Reviewer:エージェントとの全セッションをHTMLで可視化し、学習に活用
  • Cookbook Site:自身のセッションを公開し、「nutshell」(インライン説明)で技術用語を解説
  • ニュースレター広告プラットフォーム:Bubbleで構築された既存システムを、766メッセージのセッションで完全再構築

Ben流の問題解決法

  1. 責任を取る:「これは私のせいだ。私はコードを書けないのだから」という姿勢
  2. テストを書かせる:自分で理解できなくても、エージェントにテストを書かせて検証
  3. Agent Browserで自動検証:Vercelのエージェントブラウザを使い、サイト全体を自動テスト
  4. バグリストを作成:考えられるすべてのバグを列挙し、一つずつ潰す

「プロの開発者も常に問題にぶつかる。『分からない、どう直せばいいか分からない』と。マインドセットは同じ。なぜ動かないか突き止めて、直す。それだけ」

— Ben Tossell

Ryan Carson:Ralph Wiggumと無限ループエージェント

Ryan Carson(元AMP)は、「Ralph Wiggum」と名付けた無限ループエージェントシステムを紹介。タスクが完了しても止まらず、次のタスクを自ら見つけて実行し続ける。

Ralph Wiggumの核心はBashスクリプトとループにある:

「Bashスクリプトとループの美しさに目覚めた。コンテキスト制限に引っかからない。私はBashの構文を知らない。AMPが全部書いてくれる。でもコマンドラインからエージェントを呼び出せるのが重要だ」

— Ryan Carson

Ralph Wiggumの設計原則

  • 計画ファイル:全体の計画を記載
  • 進捗ファイル:完了したタスクをチェックオフ
  • ループ実行:エージェントが次のタスクを自動で取得し実行
  • ローカル実行:MacBook上でローカル実行することでコンテキスト制限を回避
主要ワークフロー

第2部:実践ワークフロー(2:00〜4:00)

時間 登壇者 テーマ
2:00:01 Natalia & Nityesh 20時間のコンサル資料を2時間に短縮
2:13:50 Katie Parrott Claudeをライティングパートナーとして活用
2:30:23 Nat Eliason Clawdbot:Mac Miniで24時間稼働するエージェント
3:02:49 Tina He Vibe Codingを瞑想として:非コーダーから毎日出荷へ
3:31:00 Paula Dozsa iOS経験ゼロで20万MAUアプリを構築

Katie Parrott:Claudeをライティングパートナーに

Everyのリードライター Katie Parrottは、Claudeをライティングパートナーとして活用する方法を紹介。置き換えではなく、協働するアプローチだ。

エージェントが稼働中のダウンタイムの過ごし方について:

「エージェントが作業している間、私は紙の本を読む。アナログな趣味に投資することで、バランスを保っている。ボードゲームも好き。触れる実物があって、スクリーンではない」

— Katie Parrott

バーンアウトを避ける戦略として、意図的にアナログ活動を取り入れることの重要性を強調した。

Nat Eliason:24時間稼働のClawdbot

Nat Eliason(ベストセラー作家、コース制作者)は、Mac Mini上でClaude Codeを24時間365日稼働させる「Clawdbot」システムを披露。

「Mac Miniを使って、Claude Codeを24時間365日、無人で稼働させている。人間が寝ている間も、エージェントは働き続ける

— Nat Eliason

マルチエージェント運用の実践例として、多くの視聴者の関心を集めた。

Paula Dozsa:経験ゼロから20万MAU

Paula Dozsa(Portola)は、iOS開発経験が全くない状態から、AIを活用してアプリを開発。現在月間アクティブユーザー20万人を達成している。OpenAIとのケーススタディとしても公開された事例だ。

Paulaのベストプラクティス

「新入社員に説明するようなことは、スキルにしろ。異なるタスクには異なるスペシャリストが必要。Sonnetを使うこともあれば、Opusを使うこともある。MCPはMVP、複数のワークストリームを横断して助けてくれる」

— Paula Dozsa

デザイナーがPRを開ける環境を構築し、非エンジニアがプロダクションコードを出荷できることを実証した。

エージェント活用事例

第3部:ツールとフレームワーク(4:00〜6:00)

時間 登壇者 テーマ
4:02:10 CJ Hess あらゆるフレームワークを教えるMCP
4:31:41 Logan Kilpatrick & Ammaar Reshi Google AI Studiosの最新情報
4:59:55 Geoffrey Litt Malleable Software:自己書き換えするアプリ
5:29:51 Kevin Rose & Kieran Klaassen Compound Engineering:計画→実行→レビュー→蓄積

Logan Kilpatrick & Ammaar Reshi:Google AI Studio

GoogleのLogan KilpatrickとAmmaar Reshiは、AI Studioの最新機能をデモンストレーション。

「CSVファイルを開かずに、エージェントがデータを取得して処理し、ビジュアライゼーションを構築。そして次のステップとして新しいコンテンツを生成する。ランダムなデータソースからアクションまで一気通貫

— Ammaar Reshi

AI Studioではフルスタックアプリのサポートと、マルチプレイヤーFigJamクローンのライブデモを披露。

Kevin Rose:Compound Engineering

Kevin Rose(True Ventures)とKieran Klaassen(Every Quora GM)の対談で、「Compound Engineering」という新しい方法論が紹介された。

  1. Plan(計画):何を作るかを明確に定義
  2. Work(実行):AIと協働してコードを生成
  3. Review(レビュー):生成されたコードを検証
  4. Compound(蓄積):学びを次のプロジェクトに活かす

「AI企業が陥るサイクルがある。何かを作りたい、モデルにやらせたい、そのためにコードを書く。3ヶ月後、モデルが良くなる。『このコードどうする?』と。私たちは3ヶ月ごとにプロダクトを見直して、大量に削除して再設計することを受け入れている」

— Kevin Rose

このサイクルを繰り返すことで、スキルと成果が複利的に成長していく。

Geoffrey Litt:Malleable Software

Geoffrey Litt(Notion)が紹介した「Malleable Software」は、ユーザーが自由にカスタマイズできるソフトウェアの概念。Notionとの連携で、アプリケーションが自己書き換えを行う仕組みを実現している。

Compound Engineering

第4部:応用と未来(6:00〜8:00)

時間 登壇者 テーマ
6:02:20 Thariq Shihipar(Anthropic) タスクがTo-Doを置き換える理由
6:30:47 Naveen Naidu 1人開発者 vs VC支援の音声メモ大手
6:59:38 Yash Poojary ChatGPTとSpotifyのリバースエンジニアリング
7:29:36 Brooker Belcourt 5時間のヘッジファンド調査を20分に

Thariq Shihipar:Anthropic内部からの視点

Anthropicの中の人であるThariq Shihiparは、「タスク」が従来の「To-Do」を置き換えるという未来像を語った。

「AIが人間の作業に『Good』のスタンプを押す規約が必要になるだろう。でも問題は、誰かがページ全体をハイライトして『これでOK』とスタンプを押すのを防ぐ方法だ。社会的な恥辱か。でもそれ以外の方法も考えないと」

— Thariq Shihipar

AIとのステート共有の重要性を強調:

「AIの約束とボトルネックの多くは、AIと人間の間で状態が共有されているかに帰着する。AIがあなたの望みを理解していないことがある。あなたがAIの行動や考えを理解していないことがある。その帯域幅を高くするほど、すべてが良くなる

— Thariq Shihipar

Naveen Naidu:1人 vs VC支援企業

EveryのMonologue GMであるNaveen Naiduは、30〜50人規模のVC支援企業と競合しながら、1人でプロダクトを運営している。

その秘訣は、優れたワークフローと、AIを最大限に活用する能力にある。iOS開発のノウハウを共有した。

Brooker Belcourt:5時間→20分の調査圧縮

Brooker Belcourt(Everyコンサルティング)は、ヘッジファンドでの調査業務を事例に、従来5時間かかっていたリサーチを20分で完了させるワークフローを紹介。

Claudeを活用した情報収集と分析の自動化がポイントだ。Vibe Codingとコンサルティングの交差点に位置する実践例として注目を集めた。

成果と実績

登壇者が推奨したツールとMCP

8時間のセッションを通じて、多くのツールとMCPが紹介された。

カテゴリ ツール/MCP 用途
AIコーディング Claude Code, Codex, Droid (Factory) コード生成・レビュー
モデル Opus 4.5, GPT-5.2 Codex, Sonnet タスク別に使い分け
ブラウザ自動化 Agent Browser (Vercel), Dev Browser テスト自動化・検証
データ連携 Supabase, Bird Tool DB・ソーシャル連携
音声入力 Monologue, Super Whisper スマート音声認識
コラボレーション Proof, Notion MCP エージェントネイティブ編集

トランスクリプトの活用方法

Everyは、このイベントの完全なトランスクリプトをGitHubで公開している。このファイルはAIエージェント向けの指示を含むため、そのままClaudeやChatGPTに投入して質問できる。

推奨される質問例

  • 「Ryan Carsonがエージェントをループで実行することについて何と言っていたか?」
  • 「Nat EliasonはMac MiniでClaudeを24時間稼働させる方法をどう説明した?」
  • 「Compound Engineeringの哲学をまとめて」
  • 「登壇者が推奨したツールは何?」
  • 「iOSアプリをAIで作りたい。どのセッションを見るべき?」
  • 「エージェントネイティブアーキテクチャの重要なポイントは?」
  • 「私が作りたいものについてインタビューして、関連セクションを提案して」

クイックスタート

# トランスクリプトをダウンロード
curl -O https://raw.githubusercontent.com/EveryInc/vibe-code-camp/main/vibe-code-camp-transcript-annotated.txt

# Claudeに投入して質問開始

まとめ:Vibe Codingの本質

8時間のVibe Code Campから見えてくる、Vibe Codingの本質は以下の通りだ:

原則 内容
技術より意図 コードを書く能力より、何を作りたいかを明確に伝える能力
エージェントネイティブ 人間とAIが協働する前提でツールを設計
24時間稼働 人間が寝ている間もエージェントは働く
複利的成長 Compound Engineering:学びを蓄積し加速する
経験不問 iOS経験ゼロでも20万MAUアプリを作れる時代
責任を取る姿勢 「これは私のせいだ」という姿勢でエージェントを導く
削除の勇気 3ヶ月ごとにコードを削除し再設計することを受け入れる

「モデルがほとんどの仕事をする。あなたはそれを導くためにいる。Peter SteinbergerやBoris(Claude Code)のような優れたプログラマーでも、最もシンプルなセットアップを使っている」

— Ben Tossell

Vibe Code Campは、AI時代のソフトウェア開発がどこに向かっているかを示す貴重なスナップショットだ。トランスクリプトを活用して、自分の開発ワークフローに取り入れてみてほしい。

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